交渉力を身に付けるために意識したいこと

交渉力が高い人の条件

苦労

社会人になってから苦労することが多いのが交渉の場面です。
土地柄にもよりますが、最近ではネット通販など対面販売をするお店が減ってきたこともあり、お店の人と価格を交渉するという経験が全くなかったという新社会人も多くいます。

交渉は営業として価格を決める場合を筆頭に、他にも納期やその他の業務の内容について上司や取引先と折り合いをつけていかなければならない場面があります。
実はこの交渉のうまい・下手はベテランのビジネスマンでもかなりスキルが分かれており、かなり社会的地位が高い人であっても非常に下手くそな交渉をしていることも珍しくありません。

ここで気をつけてもらいたいのが、交渉というのは「自分(たち)だけが得をするためにする」ものではないということです。

例えばこれから自分が家を建てようとするとき、建築メーカーとの交渉であれもこれもととにかく値切った上に、どこよりも早くやれといった注文をつけたらどうでしょうか。
しぶしぶ受注をしたとしても、安い予算で早くやれと言われれば必然的に工事内容が手抜きになります。
さらにそうした無理な要求を押し付けてくる依頼先のために、丁寧に仕事をしようという気持ちもなくなるでしょう。

ですので仮に安い予算で早く住宅建築をさせることに成功しても、結果的に粗悪なものが出来上がり、長い目で見ると大きな損やリスクを背負うことになってしまいます。

交渉が上手な人というのは、相手に条件をしっかり納得してもらいお互いに気持ちよく仕事ができるように関係を持って行くことができる能力を持っているのです。

意識すべきポイント

意識すべきポイント

交渉をするときに意識すべきポイントとしては「こちらの要求を明確に示す」「相手の要求をきちんと聞き取り理解する」「その条件にするための論拠を示す」という3つがあります。
ここ最近メディアでよく聞かれるようになった「忖度」という言葉ですが、ビジネスの現場においてはそうした曖昧な態度から相手に要求を読み取ってもらうような態度では、思うような成果を上げることはできません。

とはいえ交渉というのはお互いに利益がぶつかる両者で行う話し合いなので、どうしても意見の対立が出てきてしまいます。
そこで最もやってはいけないのが「否定的な言葉」や「恫喝的な態度」をとらないようにするということです。

相手を議論で負かせてやろうという態度は、仮にその主張が正しいものであっても相手から反感を得やすいものなので、むしろ反感から話し合いがこじれてしまう場合が多々あります。
自分の意見をしっかりと述べるためにも、感情論ではなく冷静に話をまとめるという会話術が必要です。

交渉は場数がものを言うところもありますので、まずは多く経験し、スキルアップを目指しましょう。